ポリウレタンは1940年ごろドイツで開発された、5~10倍の伸縮性を持つゴムのような繊維です。
化学的に合成された高分子素材の一種で、柔軟性や弾力性、耐久性に優れた特徴を持っています。
様々な衣類に使用されていますが、コートやダウン類、ウィンドブレーカーなど冬物衣類や機能性の高い衣類によく使われています。
また、生地と生地を貼り合わせて作られたボンディング加工や、シームレスダウンの接着剤としてポリウレタン樹脂が使われています。
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・主な特徴
1.柔軟性と弾力性
→ソフトな触感で、クッション性が高い。
→伸縮性があり、形状記憶性も高い。
2.耐久性
→摩擦に強く、長時間使用しても劣化しにくい。
3.防水性
→水を通さない特性があり、耐湿性にも優れています。
4.軽量性
→軽くて扱いやすい。
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・劣化の主な原因
1.加水分解
→ポリウレタンは水分に長期間さらされると、化学構造が分解されることがあります。特に湿度が高い環境で進行しやすい。
症状:ベタつき、ひび割れ、柔軟性の低下。
2.紫外線(UV)劣化
→太陽光に含まれる紫外線は、ポリウレタンの分子構造を破壊し、色あせや硬化、脆弱化を引き起こします。
症状:黄変、硬化、ひび割れ。
3.熱劣化
→高温に長時間されると、当面の柔軟性が失われ、弱くなります。
症状:硬化、形状変化。
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まとめ
ポリウレタンは高い収縮性・衝撃吸収性をもっていますが、「経年劣化」という避けれないデメリットがあるという事を知っていただければと思います。
ポリウレタンは着用の頻度などは関係なく劣化(経年劣化)していく素材になります。
この素材は製造日から約2年〜3年ほどが寿命と言われています。
また、高温多湿や熱のも弱いので、夏場のクローゼットで放置していると製品の寿命を縮めてしまうことも・・・
ポリウレタンが使用されている場合は、いつも以上にこまめな換気と除湿剤などの活用が大事になります。